
1.大阪で育った「おおさか河内材」の杉・桧の1等材(並材)を大きな断面でふんだんに使う。
基本的に林産の現場(山)に出来るだけ再生産可能な経済的リターンを考えていきたいと思います。
また大きな断面で木を使うことは木造の住まいを長持ちさせるためにも必要なことです。
2.木材の耐久性を高めるため構造用木材が呼吸できるよう、内外部とも構造材を見せる真壁、または外壁通気工法による外部大壁、内部真壁の作り方を基本とする。
木は物理的にはその育ってきた年月と同じ耐用年数を持つと言われています。
60年の樹齢を持つ木は建築用材としても60年の使用に耐えるということですが、それには木がきちんと呼吸していることが不可欠なのです。
呼吸の出来ない木、結露などで湿ったあと乾燥不可能な木は腐朽菌などによってその寿命は著しく短くなります。伝統的な日本の民家の作り方にはその事を充分に考慮した知恵がありました。しかし現在作られている「在来工法」の木造の建物はその事に対する配慮が欠けていると思われます。
現在、木造の構造体を両面から息の出来ないようにふさいでしまう内外大壁の作り方が主流を占めています。しかし、耐久性を高めるためには、「いかに木を呼吸させるか」を考えた工法を選択する必要があると考えています。外壁通気工法を採用すれば施工に少し手間がかかり、必然的に工費も少し割高になります。建売住宅などでは売値に響くことをしたくないということであまり採用されません。しかし木でできた家の性能、安全を担保するのは木が健全であるということですから、非常に大切なことであると考えています。
3.住宅の耐震性などの安全性を確保するため、平屋の住宅であっても構造計算により構造確認を行う。
以前堺市で大きな問題となった木造3階建住宅の構造的欠陥問題や、平成12年度より施行された建築法規上の「性能規定化」、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」による住宅の構造部分に関する瑕疵担保責任の強化等に対応するために構造確認は必要なことと考えます。
木造3階建住宅の構造的欠陥に関して言えば決して堺市だけの問題ではなく、全国的に木造2階建と同じ考え方で単に1階分増やすという安易な作り方の3階建住宅が後を建たないというのが現実です。
4.住まう人の健康と、住宅の解体までを通じて環境に配慮する。
ホルムアルデヒドに代表されるVOC問題、バリアフリーの問題等については基本的な事と捉え、特にそれを強調してアピールする必要はないと考えています。それらのことが当たり前になって行かなければ住まいは豊かにならないと考えています。
また環境問題に関しては「地球に優しい云々」ではなく私たちが生存していくために、私たちのための環境を守る必要があるというふうに捉えています。
木はその成長過程で炭酸ガスを固定して行きます。木造の住宅は炭酸ガスの貯蔵庫のようなものですが、木の育ってきた年月と同じ程度使って行ければ地球温暖化問題に関してもある程度は寄与できると考えられます。そのためにも木を如何に呼吸させ、健全な状態を保って行けるようにつくるかを考えなければなりません。第2項の事が重要になります。そして太陽や風などの自然の恩恵を利用し、工夫しながら上手に暮らすことが大切なのでしょう。
住まいの作り方の中で可能な省エネルギーの方法を探って行かなければなりません。そして住宅が解体されるときの負荷についても想像力を働かせて行こうと考えます。
5.専業の建築家による「設計・監理」を必ず行う。
前記各項目を実践するために「施工」から独立した「設計・監理」を行う建築家がユーザーの代行者の立場で「住まい創り」の全ての場面に立会うことが必要であると考えます。
ユーザーの方々は建築に関しては素人です。欠陥住宅の問題は、ほとんどが入居後に発覚してあわてて相談に来られるといった事後相談で、住まい創りの最初から独立した建築家と共に進めて行けば避けられるような問題も多く見られます。またその解決には多大の精神的、経済的な負担を強いられ、しかし対症療法的な解決しかできず、結局は損をするという結果になってしまうことが多くあります。
専業の建築家の設計監理によれば問題がまったく発生しないなどということはないとは思いますが、少なくとも構造上の根本的な欠陥の発生などはずいぶんと防止できるはずです。この事は技術的、実務的なことなのですが、その他に建築家が設計するということの良さがあります。それはユーザーの暮らし方住まい方の理念のようなものを実現するということです。これは土地の広さや予算の多寡とは関係なくある程度は可能なことです。じつはこの事が設計料を払って建築家に設計監理を依頼する良さであるとユーザーの方々に認識いただきたいところなのです。
●「おおさか河内材で家を創る会」お問い合わせ先
一級建築士事務所 ARCHI・STUDIO アーキ・スタジオ
山中隆三
住所 大阪市西区江戸堀1−7−13 倉庵303 〒550-0002
TEL 06-6443-3885 FAX 06-6443-3886
アトラス建築設計事務所 富本 亨
住所 大阪市中央区瓦町4−3−6 〒541-0048
TEL 06-6226-0157 FAX 06-6231-4739
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